原点は営業マンとしての率直な思い。お客さまの成果へ貢献するには?考え続けた答えがここに

 
広告会社の営業マンとして約20年勤務。新聞広告など、お客さまに「“枠”を売る」という仕事へ疑問をもったのをきっかけに、独学でウェブについて学び始める。デジタル広告にシフトするも疑問解消には至らず、会社員として試行錯誤を重ねる。そんな中、WebCAの前身にあたるismと出合い、入会翌年に起業という自身も想定外の展開に。現在では地元・岡山で中小企業を支えるパートナーとして活躍、DXへの取り組みを牽引する。一方で、2020年CSS Niteではベスト20セッション受賞、2023年岡山WEBクリエイターズokawebアワード2年連続グランプリ受賞など、ウェブ業界においてもなくてはならない存在だ。

やっと得られた腹落ち感 目に見える、体感できる、実践レベルの学びに衝撃

Q.入会のきっかけ、独立の経緯をお聞かせください。

広告の営業マンとしてお客さまの悩みや課題を聞くうちに、違和感を持ったのがスタートラインでした。「広告の枠を売る」ことがお客さまにとって何の役に立つんだろう?と。そんな疑問を抱えながらの仕事は、自分としても楽しくありませんでした。お客さまに必要なのは“売上げを上げること”で、“枠”じゃない。
そんなときに思い至ったのがインターネットでした。世の中がデジタルシフトしていた時代で、ネットを活用できればこの疑問を解決できるんじゃないか。インターネットならターゲットが絞れるし、データ解析もできますから。それに加えて、成果を出すにはマーケティングが必要だと知り、本で勉強しながらいろんな方法を模索するようになりました。ホームページを作ったり、ネット広告をしたりできることは増えたんですが、ある時気づいたんです。枠を売るのと変わらない、これでは疑問は解決しない、と。成果は出ていたけれど、集客だけでなく、お客さまの提供する商品や事業そのものといった、もっと根本的なところに踏み込まないと解決できない。その部分をちゃんと提案できる人間になりたいと思うようになり、ウェブ活用とマーケティングに絞って独学で勉強を続けていました。
一方で、勤めていた会社自体にも危機感を感じていました。デジタルへと移行している世の中とともに、会社自体も変革していなければ衰退してしまう。何とかしないといけない、どうすればいいのか……。
そんな時、知人から権さんの考え方が合っているじゃないかと教えていただいたんです。すぐに調べて、ブログも全部読みました。そしたら、まさにこれだ!って。同じように考え、すでに実践している人がいる。教えてもらうならこの人しかいない!そう思いました。
権さんのお話からウェブやマーケティングといった“手法”だけでなく、根本的な解決には“イノベーション”が必要だということを初めて知り、ここで学べば、お客さまへの提案力向上と会社のイノベーション、その両方が手に入る。他の営業マンたちも学んで実践していけば、会社にとって必ずプラスになると確信しました。そこで、当時勤めていた会社に稟議書を提出し、会社からセミナーに通わせていただくことになりました。
けれど、通い始めて半年も経たないうちに、僕のやりたいことは今の会社ではできないと気づいたんです。これまでまったく知らなかったことを学んで改めて考えたとき、今独立しなかったら後悔すると思いました。入会当初は独立なんてまったく考えてなかったのに。4月に入会し、同年末には独立を決め、3月に退職、4月に起業と、あっという間の1年でした。上司からは「黒瀬が会社のためにやってくれていたのはよく知っているから」と、僕の決断を快く受け止めていただいたのもありがたかったです。

Q.WebCAで学んで気づいたこと、感じたことをお聞かせください。

本当にすべてが僕の知らない世界で、全部が新しい学びでした。ウェブのことはもちろんですが、単純なマーケティングではなく、“イノベーションに通ずるマーケティング”という考え方を知ったのも初めて。それらがステップ1、ステップ2と体系的に整理されていました。AB3Cという手法で戦略が出来上がっていく過程がしっかりと目に見えたんです。
もともと一般的な本やセミナーで学んではいましたが、それとはまったくの別物。なかでも実践レベルでの学びは僕にとって非常に大きかったです。進行中のお客さまの案件を事例としたケーススタディでは、まさにその時、権さんがされているコンサルティングを体感。その経験は今でも強く印象に残っています。
マーケティング、戦略、制作のプロセスを共有し、戦略の根拠となる調査・分析、それがどうクリエイティブに落ちていくのか――その様子を生で見たことで、今まで腑に落ちなかったことが、初めて腑に落ちた。教科書としてのレベルの高さはもちろんですが、プラス実践形式だった点が今の自分につながっています。

Q.黒瀬さんは入会7年目ですが、入会当初と比べていかがですか?

もちろん、今でもまだまだ学ぶことはたくさんあります。入会当初は分からなかったことも、経験を経て、今なら分かることも多いです。社会変化の激しい中で、WebCAも常にアップデートしていますしね。キーワード分析やUGC・CGCなど、新しい情報や手法がどんどん増えて、僕もどんどん取り入れて。自分で発見したかのように活用しています(笑)。

インプットとアウトプットを積み重ね、 成果は倍に、スピードとコストは半分に

Q.学んで終わりではなく、お仕事に活かすにはどうすればいいでしょう?

僕は、体感した権さんのコンサルティングをまずはそのままやりました。コピペです。芸事もそうですが、とにかく最初は見よう見真似でいいから、師匠の真似から始めてみる。真似ができるようになれば、だんだん自分のオリジナルが出来上がっていきますよね。同じなんだと思います。
セミナー動画も7回は見ましたね。繰り返し聞いていると言葉も覚えるんです。自分の中にどんどん刷り込まれていくというか、言い方やフレーズが自分のものになっていく。「そういえば権さんが言ってたな」じゃなく、「僕は昔からこう思ってたんだ」くらいに(笑)。お客さまの前でも自然に話せるようになるんです。
実践を繰り返したからこそ腑に落ちたこともたくさんあります。「そうか、こういう意味だったんだな」と。インプットだけではダメです。インプットとアウトプットを繰り返したことが今につながっているんだと思います。

Q.学び続けたことが今のお仕事に、結果としてどうつながったと思いますか?

一番は、ゴールに早くたどり着けるようになったことですね。
僕が最も重視するのはエンドユーザーさんのベネフィットです。エンドユーザーさんの最重要ベネフィットは何か、もしくは、たくさんあるベネフィットの中で今回のプロジェクトで一番重要なのはどれか。そういったことを整理するのがすごく早くなりました。もちろんクオリティも上がっています。
最初の頃は、教科書通りにプロセスを1つ1つ、1から10まで順に踏んでいたのが、学びと経験を重ねることで、必要なプロセスだけを抽出できるようになって、いち早く10までたどり着けるようになったんです。起業当初と比べると、成果を出すためのスピードとコストは半分になり、出せる成果は倍になりました。

Q.お客さまからの評価はいかがでしょうか?

一番評価いただいているのは、「主観的な意見じゃなく、数値化したエビデンスや判断材料を提供してくれるから納得して進められる」という点です。
定量的データ、定性的データの両面から調査・分析をし、それを根拠に戦略を立てるのがWebCAの手法。大事なのは次の一手を打つために、お客さまがどれだけ納得できているかということです。そのためには客観的な指標を用意することで、お客さまが迷わず次へ進めるよう心がけています。それが先ほどの成果を出すためのスピードにも通じていると思います。

企業にとってイノベーションは必要不可欠 “今”だけでなく“未来”を支える存在に

Q.今後のお仕事の方向性やポジション、目指す場所をお聞かせください。

ウェブとマーケティング、この二本柱を変えるつもりはありませんが、僕がやるべきこと、やっていきたいのはイノベーションです。よりイノベーションにフォーカスしていきたいと考えています。今はどちらかというと既存事業の集客を強くすることや、お客さまの考える事業をどう成立させるかという部分。あくまで主体はお客さまが“今やっていること“です。それについては徐々に成果を出せるようになってきましたし、今後ももちろん継続していきたいと思っています。
ただ実際は、根本的なイノベーションが必要な企業がすごく多い。そういった企業に対してのアシストやコンサルティングは不可欠だと思うんです。僕がしなくても、誰かがしないといけない。
コンサルティングや事業継承、新規事業開発といった分野をされている方は多いですが、そこにデジタルやウェブを絡ませたDXの要素を取り入れている方はまだほとんどいないと思います。けれど絶対必要ですし、そこができたら最高だなと思います。だから目指すべきはそこですね。

考え方、発する言葉は自然と変化 考える前にまずは環境に身を置いてみる

Q.入会を検討されている方にメッセージをお願いします。

まず、昔の僕のようにサラリーマンだけど、今の仕事や会社の方向性に疑問をもっている営業マンやディレクターの方に伝えたいです。本気で変わりたいなら、WebCAに来てみませんか?と。次に、集客だけでなくもっと踏み込んだ提案がしたい制作会社や広告会社の方々、そしてイノベーションの必要性は感じているけれど第一歩を踏み出せない経営者さんに。本気で変えたいと思うなら、まずは来てみてください。
やっぱり来てみないと何も始まらないんですよね。知ること、学ぶことで何かが少しずつ変わっていきます。そういう場所に身を置くことから踏み出してほしいです。環境を変えることでまず自分自身の考え方が変わります。自然とそういう言葉が入ってくるし、自然にそういう行動になっていく。僕も気づいたら変わっていました。自動的に変わるんです。それが最大のメリット。
僕なんて本当にド素人だったんですから! 最初はついていけなくて当たり前、何も分からなくて当たり前。だから、考えない。身を置くのみ。まずはそれだけです。

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